袋 帯 ・ 四 君 子 |
袋 帯 ・ 四 君 子
京山の袋帯は色留袖と合わせてデザインされたものです。
菊の部分には特殊加工された糸を使用し、太陽で七色に輝く虹の様に角度によって色や輝きの変化するモダンな柄で、
表現された太陽はこの世の中になくてはならないものです。
絹糸、金糸、箔を贅沢に使い、製作工程や製織工程に非常に高度な技術を必要とするものです。
四 君 子
梅、菊、蘭、竹を四君子と称す。
中国では宋代よりこれを貴び君子としての力量、心構えの手本とし、資質としてみなされ草木に準えられた。
君子とは、即ち、徳行正しき人格者であり心けだかく、清らかな高潔をいう。
太 陽
ひときわ目を引く菊の花にあしらわれた偏光色糸のきらめきは、太陽の輝きを表しています。
人間がこの世で生きていくときに決して欠かすことのできない太陽の恵みは、どんな人のもとにも豊かに、そして分け隔てなく届いています。
この帯をお召しになるあなたが太陽のように輝き、人を暖め、恵みを与えられますようにと願っています。
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梅
「梅」は寒なれど秀、春来るを率先して報ず。
厳寒に強く雪の残る冬の終わり頃に咲き始める梅は、
寒中に美(知恵)を養い他に先がけて花開く強い心意気を持つ。
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蘭
「蘭」は『善人は蘭の如し』王者の香りありという。
花々の咲き誇る春に咲き、清楚で控えめな姿と王者、人格者の香り、気高い風格を持っている。
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菊
「菊」は身を軽くし、気を益し、人の寿を延ぶ。
精気を益し万物を生成する根元、延命長寿の象徴、精神、気力の充実、気高さ、安定、落ち着き、安心感をあらわす。
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竹
「竹」は虚なるによりて益を受く。
夏の暑い日差しが照らす最中も悠然と立ち、不屈の忍耐力と常緑(一年中変わることがない)の強靭さを持ち、気性がさっぱりして、わだかまりがない人格を示す。
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古来より伝わる言い伝えを信じ、お召しいただくあなたにしあわせが訪れますようにと、お祈りしてこの作品を創り上げました。
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